公益セクターの会計基準をめぐる情報


第4回 誤りのない会計処理のために


1.「ヒューマンライズ」におけるデータチェックの方法

(2)入力時点でのミスの発見方法
論理チェックについて

「ヒューマンライズ」では、入力時点でのミスを防ぐために、金額・勘定科目の組合せ等について、プログラムでのチェックを行なっています。前頁「確認画面について」で述べたAの段階のチェックです。入力ミスは前々頁「入力時点でのミスのあり方」で述べたように、全く論理的関連性抜きに起こります。従って、論理チェックを行なうことによって逆に発見できることになります。又、この論理チェックは同時に起票における記載ミスの発見のためにも設けられているものですから、修正をしてもなお確認画面でエラーメッセージが出るようでしたら、伝票の記載内容そのものを見直す必要があります。前稿で述べた手順で、 記載責任者(担当者)へ伝票を返還して、正しい記載に伝票そのものを修正して下さい。


イ、金額についてのチェック

  • 勘定科目コードが入力されているのに金額が入力されていない。
  • 勘定科目コードが入力されていないのに金額が入力されている。
  • 借方貸方の金額が一致しない。

特にCについては、借方貸方の金額を入力することによって、単一の仕訳であっても二度金額を入力し、 金額についての入力ミスの発生する確率を低下させようという目的です。


ロ、勘定科目の組合せについてのチェック

  • 収支科目を使った入力の場合
    • 資金項目が増減しているのに、相手勘定に収支科目以外の科目が使用されている。
  • 損益科目を使った入力の場合
    • 収支科目が使用されている。
    • 非資金資産負債の増減の相手勘定として、収入的収益・支出的費用科目が使用されている。
  • 共通
    • 建物の減価償却額の相手勘定として、建物以外の減価償却累計額が使用されている。

これらの論理チェックの会計理論上の詳しい説明は、「2.誤りやすい会計処理について」の「(1)入力時のメッセージの意味と対処方法」の稿で述べる予定ですので、ここでは省略致します。




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